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2000万円超は給与所得控除せず 政府税調、上限検討

最近、政府税制調査会によって所得税の最高税率アップや所得控除削減が取り沙汰されてきました。私もその動向に注目してきましたが、2000万円にラインが引かれる可能性が出てきました。年収のうち2000万円超の部分を控除の対象外にする案が有力なようです。これでは現行の最高税率に達しない範囲で収めている先生にも影響必至です。アルバイトで頑張ろうとしている先生の今後の身の振り方に大きく影響するのではないでしょうか。

その「給与所得控除」とは何か。
サラリーマンに認められる経費を給与所得控除といいます。サラリーマンの場合は、給与の額に応じて控除額を算出するルールが決められているのです。

<給与>      <給与所得控除>
180万円以下     収入金額× 40%(最低65万円)
360万円以下     収入金額× 30% +18万円
660万円以下     収入金額× 20% +54万円
1000万円以下     収入金額× 10% +120万円
1000万円超      収入金額× 5%  +170万円

例)独身で扶養家族なし、1月~12月に受け取った収入が1800万円の場合。
ここから給与所得控除が引かれ、
1800万円-(1800万円×5%+170万円)=1540万円
(※給与所得控除額 260万円)

ここから基礎控除(全員に適用される控除) 38万円、と社会保険料控除(健康保険、年金)が差し引かれ
最終的に税金が課せられる所得が計算されるのです。

2000万円超は給与所得控除せず 政府税調、上限検討
2010年10月31日 日本経済新聞

政府税制調査会はサラリーマンの収入の一定割合を必要経費とみなして課税所得から 差し引く「給与所得控除」について、上限を設ける方向で検討に入った。年収のうち2000万円超の部分を控除の対象外とする案が有力。 同控除を巡っては、年収が高額になるほど青天井で控除額が膨らむ現行制度に対し、昨年末にまとめた2010年度税制改正大綱でも「見直しが必要」としていた。
給与所得控除の見直しは、税による所得の再分配機能を回復させるのが狙いだ。同控除は年収が増えるに応じて控除率が下がっていく仕組みで、年収のうち180万円以下の部分は40%、360万円以下の部分は30%などとなっている。サラリーマンなど給与所得者全体の平均で年収の3割弱の控除を受けている。一方、1000万円を超す部分は5%を控除できるため、年収が高額なほど控除額も膨らむ。
政府税調は同控除を適用する年収額に一定の上限額を設ける方針。2000万円で頭打ちとした場合控除額は270万円が上限となる。

今回、この給与所得控除額が最高270万円が上限となる可能性が出てきたわけです。
2000万円-(2000万円×5%+170万円)=1730万円
(※給与所得控除額 270万円)
このように課税される所得が増えてしまうのです。
追記:実際には平成25年より1500万円で頭打ちになり、245万円が上限になってしまいました。
一方で、「給与所得控除額」の1/2を超えた額分を「給与所得控除額」に追加し「特定支出控除」として、申告可能となりました。せめて経費をフル計上したいところです。勤務医の先生方が実際に経費として落としたい項目としては「7)図書費、衣服費、交際費(勤務必要経費)(注:年間65万円が限度) 」となるのでしょうが、この上限が65万円に定まっていることが問題です。これでは、その他の経費で給与所得控除の1/2額を超えたと仮定しても、自由に使える経費はたった65万円。税率50%の人間であっても、たった32万5000円の節税効果しか得られません。

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